緑内障の手術をした僕が5年前の自分に伝えたいこと
緑内障は、眼圧が高くなり、それによって視神経が圧迫され、視野が欠けたり視力が失われたりする病気です。
僕は30代後半で緑内障の疑いがあると診断されました。
そして40代前半で緑内障の手術をしました。
5年前、緑内障の診断をされた時の僕に伝えたいことはこの一言です。
「定期的に病院に行って、出された薬を毎日点眼しなさい!」
経緯
緑内障の疑い
緑内障が疑われたのは、会社の健康診断でした。
眼圧が高いので、すぐに眼科に行くことを勧める手紙が入っていました。
その時は素直に病院に行き、視力検査や眼圧検査、その日は視野の検査も行われました。
検査の結果、次の2つのことが分かりました。
- 左目の視野が若干欠けていること
- 左の眼圧が20を超えていること
医師からは、「緑内障とは言い切れないが、定期的に目の状態を検査する必要がある」と診断され、「ミケラン」という目薬を処方されました。
だんだんサボり始める
初めて病院に行った後、しばらくの間は、真面目にほぼ毎日点眼をしていましたし、2ヶ月に一度のペースで病院にもキチンと通っていました。
しかし一年ほど経っても特段良くなるわけでも悪くなるわけでもありません。
目薬をさすのもだんだん忘れがちになっていきました。
そしてある時、何かのきっかけで、予約していた病院をスキップすることがありました。
病院に通い始めてから2年ほど経過した頃だと思います。
それをきっかけに、病院に行くのが面倒になり、点眼のこともすっかり忘れ、左目を放置する生活になったのです。
そんな生活は2年くらい続きました。
ある日、視界が霧に覆われた感じに
ある日お風呂に入って鏡を見ていたら、左目の視界が霧に覆われたようになっていることに気付きました。
正確に言うと、きれいに見える部分と曇って見える部分が、まだら模様のように存在しているのです。
お風呂を出て確かめても、同じような視界でした。
数日様子を見ていたのですが、どうやら元に戻りそうにありません。
ここでやっと事の重大さに気付き、自ら病院に行くことにしました。
緑内障の診断
病院に行って眼圧を測ったら35という結果でした。
医師からは、とにかく眼圧を下げなければいけないということで、3種類ほどの目薬が処方されました。
眼圧35というのは、放置したら失明してしまうレベルです。
さすがに毎日キチンと点眼を行い、数日後、視野検査を受けました。
視野検査の結果票というのは、見えている部分は白く表示され、見えていない部分は黒く表示されます。
僕の左目の視野は、60%くらいが黒く表示されていました。。
緑内障確定です。
手術へ
僕が通っていたクリニックでは手に負えないということで、緑内障治療の専門医がいる大病院を紹介されました。
紹介されて半年後、その病院で手術を受けることになります。
手術の結果、今は眼圧が8程度と安定はしています。
しかし失われた視野は戻ってきません。
左目の視野が欠けている状態で車を運転するのは危険だと判断し、自主的に車は運転していません。
息子とキャッチボールをしていても、片目だけでは距離感が分からなくて、非常に怖い思いをします。
手術の影響で、今後一生、スキューバダイビングはできません。
緑内障の疑いがある段階ですべきこと
自分が緑内障になってみて、初期の段階での対処に後悔が残ります。
緑内障の疑いがある段階では、次のことを意識して欲しいと思います。
疑いがあればすぐに病院に
対処は早ければ早いほど良いと思います。
もし健康診断等で疑いが出たら、すぐに病院に行くことをお勧めします。
悪化しないことが最善
緑内障は視神経が死ぬ病気です。
死んだ神経は再生することはありません。
つまり一度失われた視野は、現代の医学では戻りません。
したがって、緑内障治療のベストな状態とは、「これ以上悪化しない」という状態です。
これ以上悪化させないためには、眼圧を下げることが必須です。
医師の指示に忠実に従ってください。
目薬で眼圧が下がるならそれが一番
眼圧を下げる手術は、眼球に穴を空けることになります。
そうすると、常に感染症を気にしなければなりません。
温泉なども怖いですし、スキューバダイビングは絶対にNGと言われています。
眼球にメスを入れる前に、目薬で対処できるのであればそれが一番です。
どんなに面倒でも、毎日続けることが将来の自分を救います。
まとめ
緑内障は、悪化してしまえば日常生活に支障が出ます。
悪化させないのがベストですので、現在の状態をいかに長くキープできるかに注力しましょう。