緑内障の検査はどのようなものがあるか。体験談
緑内障が疑われたら
健康診断などで緑内障が疑われた時、可能な限り早めに病院に行って検査をしてもらうことをお勧めします。
検査は主に次のものがあります。
検査の種類
視野検査
視界の中で、どこが見えていてどこが見えていないのかを調べる検査です。
ドーム状の検査機器に向かって、頭部を固定して座ります。
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片目ずつ検査を行うので、検査をしない側の目は圧迫しない眼帯のようなもので塞ぎます。
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検査する方の目は、ドームの真ん中にあるオレンジ色の点を見つめ、検査中はそこから動かしません。
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スタートの合図とともに、ドーム内のどこかが、ランダムなタイミングで、ランダムな場所で光ります。
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光を認識できたら手元のボタンを押して、認識した旨を機械に伝えます。
時間にして5分程度だと思われます。
私はこの検査をすると、だいたい途中から強烈な睡魔に襲われるので、意識が半分失われた状態でボタンを押しています。
なので正直言うと、どれくらいの時間検査を受けていたのかも認識できていません。
検査の結果はすぐに分かります。
結果の紙には、2つの円が描いてあります。
それぞれ右目と左目を表しています。
円の中が、見えている部分は白で、見えていない部分は黒で塗られているので、どこが見えていてどこが見えていないかは一目瞭然で分かります。
正常であれば、盲点(これは目の構造上必ずあるもの)が黒くなっている以外はほぼ白です。
しかし緑内障が進むと、黒い部分の面積が増えていきます。
私は6~7割くらいが黒だったと思います。
視力検査
緑内障は視野が欠ける病気なので、視力が落ちることとは直接的に関係はありません。
視力とは、ざっくり言えばピントを合わせる能力なので、目のレンズが正しく機能すれば、緑内障だとしても視力は維持できます。
ただ緑内障の場合は、視力が良かったとしても、見えている範囲がまだら模様のようになっている。という状態です。
したがって視力検査をしたところで、緑内障かどうかは分かりません。
しかし一般的に、眼科に行くと視力検査をされるので、これは「目の状態を確認するための検査の一つ」くらいに捉えておくものだと思っています。
眼圧測定
眼球内の体液が、どのくらいパンパンに満たされているかを測る検査です。 一般的に正常と言われる眼圧は、10~21mmHgと言われています。
よくある測定方法は、眼球にシュッと風を当てるものです。
私はこれを受けるのが下手くそで、風が当たる瞬間にうっかり目を閉じてしまい、やり直しになることがしょっちゅうありました。
もう一つの測定方法が、眼球に器具を当てて測るものです。
器具を当てる数分前に黄色い液体の目薬をさし、その後診察台に頭部を固定します。
すると先生が青い光を放つ測定器具を眼球に近づけてきて、ギリギリ瞳に器具が触れたところで眼圧を測定します。
この測定は特に麻酔をかけるわけでもなく、普通に目が見える状態で行います。
初めてやった時は、青い光が近づいてくるのが恐ろしくて、頭部を固定する器具から顔を離してしまうくらいでした。
気持ち的には恐いですが、実際は痛くも何ともない検査です。
風を当てる測定と器具を使う測定の精度の違いは私には分かりませんが、なんとなく、簡易的に測るのが風を当てるやり方で、医師が測るのが器具を使う方というイメージがあります。
あくまでも私個人のイメージです。
眼底検査
読んで字のごとく、目の一番奥、光を受信する部分に光を当てて様子を見る検査のようです。
「ようです」というのは、私自身がイマイチその検査を覚えていないためです。
やたらとまぶしい光で先生が目を覗き込んでいたのがそれだったのかもしれません。
検査そのもののやり方は覚えていませんが、検査の結果として、「眼底のくぼみの形が歪んでいる」という診断をもらったのはよく覚えています。
時間と費用
緑内障検査にかかる時間は、病院にもよりますが半日程度で済みます。
待ち時間が多い病院の場合は一日仕事になる可能性もありますが、検査そのものにかかる時間だけを積み上げたら、1時間もかからないくらいです。
またそれぞれの検査の結果もその場で教えてもらえるはずです。
費用も、3割負担の場合で数千円でした。
向き合い方
緑内障の検査を受けに来る方の中には、健康診断などで引っかかって仕方なしに来た。というケースが多いかもしれません。
私も初回はそうでした。決して前向きに来ているわけではありません。
そして検査を受けてみたら
「緑内障とは言い切れないが、このまま進行したら緑内障になるかもしれないので、目薬を使いながら様子を見ましょう」
みたいな診断結果になることもあります。
なんだこの曖昧な結論は!
と思うかもしれません。
しかし、緑内障治療は、その段階から手を打つというのが最善の策ではないかと感じています。
放っておいて、今よりも良くなることはありません。
ということは今が最も良い状態です。
したがって、今の状態をいかに長くキープできるかがポイントとなります。
そのためには医師に処方された薬を医師の指示に従って使う、というのが最善の道です。
もし健康診断などで医師の診察を勧められたら、迷わず眼科に行きましょう。