片頭痛との付き合い方

片頭痛との付き合い方

片頭痛とは?

片頭痛とは、心臓の鼓動と共に「ズキンズキン」と痛みを感じる頭痛です。
インターネットで調べると、頭の片側だけが痛む人が多いようですが、両側が痛む人もいて、様々なタイプがあるようです。
(ちなみに私は前頭葉が痛みます)

また、痛みが過ぎ去った後に嘔吐することもあります。

片頭痛と30年付き合ってきている私の経験を話してみたいと思います。

吐きながら下校した時の話

初めて片頭痛になった時

小学校6年生の冬でした。

昼休み、体育館で友達とバスケットをして遊んでいたら、目の前にチカチカした点が見えることに気付きました。

そのチカチカのせいで、いまいちボールがよく見えません。

そうこうしている間に、そのチカチカはだんだんだんだん大きくなり、視界の半分くらいを覆うようになってきました。
遠くにあった小さなチカチカが、だんだん近づいて大きく見えてくるイメージです。

よく見るとそれは、ギザギザした歯車のような光です。

近づいて来たチカチカは、私の体を通り過ぎて、後ろに抜けていきました。
その間、およそ30分程度だったと思います。

チカチカがなくなり、視界が回復したと思ったその時、おでこの裏側を強烈な痛みが襲ってきました。

もう立ってもいられないくらいです。
というか、頭を動かすと痛みがさらに増してしまいます。

何とか保健室にたどり着き、午後の授業は休んで保健室のベッドで寝ていました。
その間、ひたすら前頭葉の痛みとの戦いです。

2~3時間程度ベッドで休んでいたでしょうか。
うつらうつらと寝つつ、しかし痛みで目が覚める時間を過ごしました。

痛みも軽くなってきたので、下校することにしました。
家までは歩いて30分の距離です。

家に向かって歩いていると、突然激しい吐き気が襲ってきました。

我慢できるような吐き気ではありません。
たまらず道路脇の草むらに嘔吐しました。

しかも一回吐いた程度では、その吐き気は治まりません。

3分歩いたら吐く、また3分歩いたら吐くを繰り返して、フラフラになりながら家にたどり着きました。

片頭痛の特徴

チカチカが見える

今回の例にもあるように、前兆としてチカチカやギザギザが見えるパターンがあるようです。

閃輝暗点(せんきあんてん)と呼ぶそうです。

閃輝暗点が起きるのは、片頭痛になる人の、2割~3割程度だそうです。

また他には、顔や手足のしびれを感じるケースや、肩の凝りなどを感じるケースもあるようです。

嘔吐する

頭痛後、嘔吐するのも片頭痛の特徴のようです。

私の経験では、嘔吐は1時間~2時間程度続きます。
胃の中に何かがあろうがなかろうが嘔吐が続くため、吐いている最中は相当苦しい思いをしなければなりません。

また嘔吐の最中は頭の血管に血液が送られている感覚になります。
私の場合は、これによって、頭痛が治まる感覚を得ることができます。

片頭痛になったきっかけ?

なぜ小学校6年生の冬に片頭痛が発症したのか、理由は今でも分かりません。
ただこの時期に、私に変化があったのは事実です。

父親が亡くなった

6年生の秋に、父が病気で亡くなりました。
しかも脳の病気でした。

したがって、片頭痛になった時、真っ先に思い浮かんだのが父のことでした。

当時は、父が「俺のことを忘れるなよ」と、私に呼び掛けてくれているのだろうと思っていました。
そして今でもそう思っています。

実際のところは、父が亡くなったストレスなどが関係しているのかもしれません。

歯を抜いた

小学校5年生の時、永久歯を一本抜きました。

今の医療ではまず行わないと思いますが、30年前の歯医者は、簡単に永久歯を抜いてしまいます。

おかげで下の歯の歯並びがおかしくなり、徐々に噛み合わせが悪くなっていった時期でした。

実は噛み合わせが影響しているのではないかと密かに思っています。
(科学的根拠はありません)

理科室に閉じこもった時の話

小学校6年生で初めて片頭痛になって以来、半年に1回程度の頻度で片頭痛が発生していました。

中学校のバレーボール大会の最中になったこともありますし、家にいる時になったこともあります。

前兆のチカチカを認識してから、痛みが過ぎ去り、一通り吐き終えて落ち着くまでの時間は、おおよそ12時間~24時間というのが私のパターンです。

何度も繰り返していると、対処法も慣れてきます。

初めて上手く対処できた時

中学3年生の時でした。

掃除の時間にチカチカがやってきました。

経験上、暗い場所で安静にすることが良さそうだと感じていたため、周りの仲間たちに説明をして、理科室の棚に入り込み、扉を閉めてもらいました。

真っ暗な空間の中で体育座りをして、脳が通常の状態になるイメージを繰り返していました。

おそらく20分~30分程度だったと思います。

そうしていたら、チカチカが抜けた後に来るはずの痛みが来ないのです。

初めて片頭痛を上手くやり過ごした瞬間でした。

それ以降、可能な場面ではその方法でやり過ごすことにしています。

一般的な対処法

インターネットで調べてみると、このような対処法があるようです。

  • 暗い静かな場所で安静にする
  • 痛みを感じる場所を冷やす
  • カフェインを摂取する
  • 薬を飲む
  • 長時間の入浴は控える

経験的にもこれらの対処法は有効だと思います。

薬について

私は「イミグラン」という薬に出会ってから、片頭痛が怖くなくなりました。

「イミグラン」とは製品名で、「トリプタン」という種類の薬だそうです。

この薬を、痛みが始まった頃に飲むと、嘘のように楽になりました。

ただしこの薬は、血管を収縮させる作用があるため、脳梗塞や狭心症・心筋梗塞がある人、妊婦さんなどには処方できないとのことでした。

薬については専門医と相談されることをお勧めします。

まとめ

私は未だに、何をきっかけに片頭痛が発生するかは分かりません。

ストレスなのか、ストレスから解放された時なのか、食事なのか、気圧なのか。

したがって予防することはできません。

その代わり、発生した時の対処はそれなりにできるようになりました。

皆さんも自分の片頭痛の特徴を知り、自分に合った対処法を見つけてください。
また頭痛外来などで専門医に診てもらうことをお勧めします。

この面倒な症状と、上手く付き合っていきましょう!